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タイトル:C型肝炎 治療・通院記録(2005年1月〜)
このページの初回作成日: 2005年04月30日
このページの最終更新日: 2008年12月31日
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注記
この項目、特に委任払いに関しては2007年4月から手続きが不要になります。こちらのページに簡単にまとめておきます
高額療養費(高額医療費)

 このページに記載した内容はC型肝炎の治療に限ったことではではありません。また、このページは国民健康保険の場合について記載していますが、社会保険の場合にも応用できる場合もあります。

 このページの目次は次のとおりです。

+高額療養費(高額医療費)の申請の条件
+区役所に行きましょう
+委任払い
+委任払いを済ませた月の通院費も高額療養費(高額医療費)として申請が可能な場合もあります
+委任払いの手続きを先に行うのが一番賢い方法です【重要ポイント】

おことわり:
 このページで説明しているのは“高額療養費”に関することです。しかし、“高額療養費”のことを“高額医療費”と呼んでいる方が多くいらっしゃいます(正しくは、“高額医療費”とは老人保健対象者の制度す)。そこで、このWebページでは “高額療養費(高額医療費)”とあえて表記しています。

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■ 一番大切なことは ■

 ここでは高額療養費(高額医療費)に関して詳しいことまでは書きません。なぜなら、大半の人は高額療養費(高額医療費)の算出や算定を職業としてはいないからです。

 「高額療養費(高額医療費)とはどういうものか」と概要だけを知っておいて、詳しい事は区役所や病院に聞くのが一番確実と私は考えています。

一番大切なことは

  1. 『高額療養費(高額医療費)』、『多数該当』、『委任払い』という言葉を知っておくこと
  2. それらのアバウトな、“意味”と“活用方法”を知っておくこと
    つまり、「高額療養費(高額医療費)や多数該当や委任払いは、こんな時に活用するんだよ」と知っておく程度で十分です。
  3. そして決め手は、それらの言葉を使って区役所や病院の窓口の人と会話することです。つまり、それらの言葉や意味を知らなければ、それについての会話が成り立たないからです。

 従って、このページでは『高額療養費(高額医療費)』、『多数該当』、『委任払い』の概要について記載しています。少し長いですが一読すれば概ね理解できて、賢い活用方法が判ると思います。

 これ以外に『世帯合算』という言葉もあります。詳しい説明はここでは省略しますが、知っておいて損はしない言葉です(Googleで世帯合算を検索)。

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■ 高額療養費(高額医療費)とは ■

 入院や治療にはお金がかかるため、高額療養費(高額医療費)の申請をすることで病院に支払った金額のうち一定額を超えた分が戻ってきます。←※1

※1:
これはよくある高額療養費(高額医療費)の説明ですが、正解であるけれど、正しくもない表現です。

つまり、「戻ってきます」なんて表現するから、多くの人が「その月分の病院への支払いが完了してから申請するもの」と勘違いするのです。つまり、“委任払い”の説明が欠落しているのです【詳細は下記“委任払いの手続きを先に行うのが一番賢い方法です”を参照してください】。

 また、12ヵ月の間に4回以上高額療養費(高額医療費)を申請した場合、4回目以降(4回目を含む)は自己負担額のハードルが低くなります。これを“多数該当”と呼びます。多数該当の詳しい説明はここでは省略します(Googleで多数該当を検索)。

 「高額療養費(高額医療費)の申請手続きは面倒なだけで、ほんの少しのお金しか戻ってこないから申請しない」と考えて、自分から行動を起こさなければ“多数該当”の恩恵も受けることができません。


 なお、法律の改定により金額(自己負担限度額)や内容が改訂される場合があるので、ここでは詳しい数字等は記載しません。必ずご自身で市町村役場に問い合わせてください


【重要】

 高額療養費(高額医療費)月単位(1日から月末までを区切り)としていることを理解しておく必要があります。

 入院などで病院に支払った合計金額だけを見れば高額療養費(高額医療費)の対象となっているのに、実際には月をまたがって入院しているので、それぞれの月単位では高額療養費(高額医療費)の対象金額にはならない事態も発生します。私はこれで失敗しました。

 これをより具体的に説明すると次の通りです(金額は全て架空の値です)。

  1. 例えば高額療養費(高額医療費)の対象金額が7万円以上だとします。
  2. 入院期間は1月25日入院、2月6日退院でした。
  3. 退院時に支払った金額は、13万6千円でした。
  4. 退院時に受け取った領収書は月単位で発行されるため2枚になりました。
  5. 内訳は1月分6万8千円、2月分6万8千円でした。
  6. この場合には、合計で13万6千円も支払ったのに残念ながら高額療養費(高額医療費)の対象になりません。
  7. なぜなら、ひと月の支払いが高額療養費(高額医療費)の基準に達していないからです。
  8. つまり、2週間程度の入院であれば、入院した月に退院できるようスケジュールを組むのが賢い入院の仕方と言えます
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+高額療養費(高額医療費)の申請の条件

■ よくある間違い(非常に多い間違い・勘違いです) ■

 病院などのロビーで次のような会話を度々耳にします。

わたしは、この入院で生命保険会社からお金が振り込まれるので、高額療養費(高額医療費)の申請をしても役所は認めてくれません

誰が言い出したのか判りませんが、これは大間違い・大嘘です

 健康保険と生命保険は全く別モノなので生命保険の入院給付金の有無とは関係なく、どの様な場合でも高額療養費(高額医療費)の申請をすれば法律で定める自己負担限度額以上の支払い分は戻ってきます。あるいは、委任払い手続きを済ませておけば自己負担限度額以上は支払う必要はありません。

 上に書いたような会話を聞いた人が、その誤った情報を信じ込み高額療養費(高額医療費)の申請をしないまま時効を迎えるケースが非常に多くあります。なお、時効は診療月の翌月1日から2年です(2005年時点)。

 ひとこと付け加えておくと、上に書いたような会話をしている人は、

  • 高額療養費(高額医療費) と、
  • 医療費控除<確定申告> が、

頭の中でゴチャ・ゴチャになっているのです。生命保険会社から受け取ったお金を差し引いて申請する必要があるのは、医療費控除を申請する場合です。

 つまり、確定申告で医療費控除の手続きをして還付金を受け取る場合には、生命保険や損害保険から支払われる入院給付金や高額療養費(高額医療費)で戻ってくるお金は差し引く必要があります。


■ 「同一の医療機関で支払った自己負担分」という条件に注意する必要があります ■

 高額療養費(高額医療費)の申請の条件には「同一の医療機関で支払った自己負担分」と定められてます(詳しくは区役所などに問い合わせてください)。このため、通院の形態によっては“同一の医療機関”という条件がボトル・ネックになって、高額療養費(高額医療費)の申請ができない場合があるので注意が必要です。

 実例を書いておきます

 私が以前、インターフェロン(スミフェロン)を週3回注射していた時に、次のような事ことをご本人から聞いたことがあります。

  1. 私と同じ病室に入院して、同じ治療を同じタイミングで開始をした方がいらっしゃいました。
  2. 退院後、その方は自宅から入院していた病院までは遠いので、近所の診療所で週3回インターフェロン(スミフェロン)の注射だけをしてもらうことになりました。
  3. 入院していた病院へは月2回通い、その時にドクターの診察と検査とインターフェロン(スミフェロン)の注射を行うスケジュールを組んだそうです。
  4. その様にした場合ですが、毎月支払った合計金額は高額療養費(高額医療費)の額を超えているのに、医療機関が二つにまたがっているため(“同一の医療機関”という条件がボトル・ネックになって)高額療養費(高額医療費)の申請ができなかったそうです。

■ 高額療養費(高額医療費)の計算方法を確認しておく必要があります ■

 通院の場合、高額療養費(高額医療費)の自己負担額の計算方法には二種類あります。

 自分が通院している病院がどちらのタイプなのか自分自身で把握しておかないと、領収書の金額を合計しただけでは高額療養費(高額医療費)の申請が可能かどうか判断ができません。このため、病院あるいは区役所で確認しておく必要があります。

  1. 診療科ごとに計算する病院(総合病院)
    このタイプの病院は、1ヵ月間に内科に2万円、外科に2万円、皮膚科に1万円、・・・を支払った合計が9万円であっても、一つ一つの診療科では高額療養費(高額医療費)の自己負担限度額には達していないという理由で申請はできません(金額は全て仮の値です) 。

  2. 診療科は関係なく、その病院に支払った金額の合計で決まる病院
    このタイプの病院は、1ヵ月間の自己負担額が内科に5万円、外科に5万円を支払っていたとすれば、高額療養費(高額医療費)の自己負担限度額が7万円とした場合、合計金額が10万円になるので、高額療養費(高額医療費)の申請が可能です(金額は全て仮の値です) 。

 病院あるいは区役所の窓口で次の様に聞けば教えてくれます。

「こちらちの病院の高額療養費(高額医療費)の計算は、診察を受けた科ごとに計算するのですか、それとも、科は関係なく支払った合計金額で決まるのですか」


 病気の内容によっては、診療科を渡り歩く必要が出てきます。例えば、C型肝炎の場合は内科でインターフェロンの注射をしてもらいますが、副作用があるため眼科や皮膚科を受診するとになります。その様なときに、費用面において上記の二つの差が出てきます。病院選びはくドクターやナースの質もあり費用面だけでは選択できないかも知れないので、参考としてください。

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+区役所に行きましょう

 基本は、区役所に行って窓口の方と話をすることです。

 区役所に行くとき、持参しておく方がよいのは次のとおりです。

  1. 入院・通院時の病院の領収書と調剤薬局の領収書(あらかじめ月別にクリップでまとめてるか、月別にファイルしておきましょう)
  2. 健康保険証
  3. 印鑑(認め印または銀行印)
  4. 銀行の通帳(保険証に記載されている世帯主の通帳)←これは、通帳そのものを持参する必要はありません。振込先の口座番号が判ればOKです。

 あらかじめこれらを持参して相談に行けば、必要な書類をその場で作成して提出することができるので、時間の無駄を少なくできます。なお、私の場合は大阪市に住んでいるので区役所の保険年金課に行きました。

 C型肝炎の治療の場合は高額療養費(高額医療費)の申請が可能と思いますが、たとえ高額療養費(高額医療費)に該当しない場合でも確定申告(医療費控除)をすればお金が戻ってくることもあります。従って、病院や調剤薬局の領収書は大切に保管しておきましょう。


■ ポイント ■

 通院でも病院や調剤薬局に支払う金額が高額療養費(高額医療費)に該当する場合(あるいは、該当する可能性がある場合)、区役所の担当者と話しをするとき最初に通院で高額療養費(高額医療費)になる”ことをハッキリと伝えてください。

 なぜなら、入院で高額療養費(高額医療費)の申請に来る人は多くありますが、通院で高額療養費(高額医療費)の申請に来る人は非常に少ないからです。あらかじめ担当者に情報を与えておけば、よりよい方法を教えてもらえる確率が高くなります。もし、そのことを伝えていなければ、その場限りの方法しか教えてくれないこともあります。

 具体的には次のように話せばよいでしょう。

  1. 高額療養費(高額医療費)の申請のことなのですが、通院でも高額療養費(高額医療費)になります(なりそうです)。
  2. 通院の期間は約○ヵ月程度の予定で、その間ずっと高額療養費(高額医療費)になります。
  3. 毎月支払う費用の内訳は、病院で支払うお金が△万円で、病院から処方される薬を調剤薬局から購入するお金が△万円になります。

 区役所に行って窓口の人と話をする目的は、賢い方法を知ることです。「会社の健康保険(社会保険)に加入しているから、あとは健康保険組合にお任せしておけばOK」と考えていても必ず一度は区役所の窓口に行って、何か得する方法はないか聞いてみましょう

 特にこれだけは知っておく必要があります。

  1. 役所関係は、自分から行動を起こさないと得する方向へは進まない。

  2. インターネットで調べるよりも役所に出向いて相談するのが簡単確実。
     これは、計算方法が複雑であったり、年度ごとに金額や基準が変わったり、自治体によっては医療補助があるなどWeb上の情報だけでは判りづらいためです。

  3. 役所で相談するときは、ストレートに「医療費が高くて困っています。負担が軽くなる方法を教えてください」と言えばよいです。逆に、この様に言わないと積極的には教えてくれない場合もあります。

  4. うわさ話は鵜呑みにしてはいけない。損と聞いたことも、得と聞いたことも、必ず自分で役所に問い合わせること。
     例えば、入院中や通院の待合室などは暇だから患者さん同士が色々お喋りをします。その時に例えば、「高額療養費(高額医療費)の申請なんて大抵は認められないし、面倒なだけで意味無いよ〜」なんて話している人がいたとします。私のようなC型肝炎の治療で来ている人が、それを信じて高額医療の申請をしなければ損をすることになります。ですから、お金に関わることは人の噂を信用してはいけません。自分で公的機関に確認をとることです<うわさ話を鵜呑みにして、損をしている人が多くいます>。

  5. 医療費のことで本当に困ったら、直ぐに区役所の福祉課に行って相談することです。適切な助け船を出してくれます。
      一人で悩んだり、友達に相談したり、インターネットでアレコレ調べるのは時間の無駄です。そのあげく間違った情報を与えられて治療のチャンスを逃すと元も子もありません。必ず真っ先に福祉課へ相談に行くことです。
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+委任払い

ここでは国民健康保険について記載していますが、社会保険でも同等の方式を採用している場合があります。

 委任払いの詳しい説明はここでは省略します(Googleで委任払いを検索)。

 1ヵ月分の病院の領収書の合計金額を計算して、「先月は高額療養費(高額医療費)を申請できる金額になってるわ」と思って区役所で高額療養費(高額医療費)の申請手続きをする場合、委任払いが可能な病院ではお金が直ぐに戻ってきます。

  委任払いの手続きをしない場合や委任払いが不可能病院の場合、忘れた頃(申請してから約5ヵ月後)に区役所からお金を受け取ることになります。なお、区役所での手続きする時点で(1)現金を窓口で受け取るか(2)銀行振り込みにするか選択できます。区役所の方は、窓口が混雑するので(2)を指定する方が嬉しいみたいです。


 入院する場合(通院でも同様)、事前に病院の会計窓口で委任払いが可能か聞いておきましょう
次の様に窓口で聞けばよいでしょう。

「今度こちらの病院で約○週間入院する予定の△△△です。おそらく高額療養費(高額医療費)の対象になると思うのですが、こちらの病院で委任払いは可能でしょうか。可能であれば委任払いの書類をもらえますか」

 大抵の病院では委任払いが可能だと思います。


図:大阪市国民健康保険 高額医療費受領委任払承認申請書
図1.高額療養費受領委任払承認申請書 拡大
図:大阪市国民健康保険 高額医療養費受領委任払通知書
図2.高額療養費受領委任払承認通知書 拡大

 以下は入院費用が高額療養費(高額医療費)の対象になっていることとして記載します。

 手順は次の通り、すごく簡単です。

  1. 入院時の領収書を用意する。
  2. 病院から受け取った委任払いの書類に、保険証の番号・姓名・病院名などを記入する(詳しい書き方が判らなければ区役所で聞けば親切に教えてくれます)。
  3. 区役所に行きます。このとき(1)入院時の領収書(2)委任払いの書類 <図1参照>(3)健康保険証(4)印鑑を持参します。
  4. 窓口で上記(1)、(2)、(3)を提出して担当者に内容を確認してもらいます。
  5. 問題なければその場で“高額療養費(高額医療費)受領委任払承認通知書”<図2参照>を発行してくれます。
  6. その書類を病院の会計窓口に提出します。
  7. その場で返金されます。

以上が一般的な委任払いの流れです。

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+委任払いを済ませた月の通院費も高額療養費(高額医療費)として申請が可能な場合もあります

 上の項では入院時の委任払いについて書きましたが、退院後も通院があるはずです。退院した月に通院で支払った金額が一定額を越えると高額療養費(高額医療費)として申請できます(確か3万円だったと思いますが、詳しくは区役所などに問い合わせてください)。なお、これは高額療養費(高額医療費)の中身が入院時と通院時の二つに分かれているからです。

 判らなかったら、通院したときの病院の領収書を区役所に持参して、チェックしてもらえば直ぐに答えが出ます。そのためにも、領収書関係は判りやすく月単位、時系列でファイルしておくことをお薦めします。

 なお、この項目は先に入院時の委任払いを済ませてしまっているので、意外と忘れがちです。

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+国民健康保険に加入している場合は、委任払いの手続きを先に行うのが一番賢い方法です【重要ポイント】

ここでは国民健康保険について記載していますが、社会保険でも同等の方式を採用している場合があります。

 ここに書いた方法は、入院する方や通院で毎月の支払いが高額になる方には非常に有効な方法です。

 特に入院する場合は、金額がほぼ100%高額療養費(高額医療費)に該当するので、ここで記載する手続きを済ませておく方が絶対によいと思います。


■ 結論を先に書いておきます ■

 全ての清算が終わってから高額療養費(高額医療費)の手続きをするのではなく、入院前に委任払いの手続きを済ませておくのが一番賢い方法です(通院の場合も月初めに委任払いの手続きを済ませておきます)。

 この様にあらかじめ委任払いの手続きを済ませておくと、

  • 患者側から見ると、高額療養費(高額医療費)の上限値(例えば72,300円)を越えるお金は支払わなくて済みます(ただし、入院の場合は食費や差額ベッド代などの項目は請求が来ます)。
  • 病院側から見ると、高額療養費(高額医療費)の上限値を越えた金額は患者へは請求せず、直接健康保険の取り扱い団体に請求することになります。

 特に入院する場合は、短期間入院しただけでも20万円以上の請求が来ることが多々あります。その時、この手続きをあらかじめしておけば退院するときに病院の会計窓口に渡す1万円札の枚数が少なくて済みます。


 以上のことは、制度がありながら、あまり活用されていないように見受けられます。

 なぜなら、“高額療養費(高額医療費)”=“申請したらお金が戻ってくる”とだけ説明される事が多いからです。誰だって「戻ってくる」と聞けば、全ての清算が終わって、その差額が戻ってくるものと思ってしまいます。つまり、後で申請するものと思い込んでしまい、そこから先の思考が停止するからです。

 私なりに高額療養費(高額医療費)をアバウトに説明すると、次のようになります。

高額療養費(高額医療費)は申請をすれば、病院に支払った一定の額を越えたお金は戻ってきます。しかし、委任払いが適用できる病院であれば、事前に委任払い手続きを済ませておくことで、一定の額以上は病院に支払わなくて済みますなお、ここでいう“一定の額”とは高額療養費(高額医療費)の自己負担限度額をさします。

 なお、事前の委任払い手続きですが、「その月の自己負担額の合計が高額療養費(高額医療費)に該当するか、ギリギリ該当しないか判断がつかない」と思ったときも、迷わず申請をしておけば良いと思います。

 また、通院の場合は月の中頃の支払い実績で判断して、委任払い手続きの要否を自分で判断しても良いでしょう。病院側からすれば病院内での手続きもあるので、ある程度は早めの方が喜ばれると思われます。


■ 手続きの手順 ■

 手順は以下の通り、すごく簡単です。病院と区役所の往復があるので多少面倒ですが、その日のうちにチャッチャと済ませてしまうのがコツです。

  1. 入院する前に病院へ行って委任払いの用紙を受け取ります。

    (入院の場合は、この様に言えばOKです)
    「今度こちらの病院で約○週間入院する予定の△△△です。おそらく高額療養費(高額医療費)の対象になると思うのですが、こちらの病院で委任払いは可能でしょうか。可能であれば委任払いの書類をもらえますか」

    (通院の場合は、この様に言えばOKです)
    「こちらの病院に通院している△△△です。今月分の自己負担額がおそらく高額療養費(高額医療費)の上限を超えるので、委任払いの用紙をもらえますか」

    なお、本人が入院した後でも家族や友人に手続きをお願いすることが可能であれば、入院中に手続きをしても問題ありません。

    この時ついでに、窓口の方に高額療養費(高額医療費)の計算方法を確認しておいてください(詳細は、上記“ 高額療養費(高額医療費)の計算方法を確認しておく必要があります”の項を参照してください)。

  2. 区役所へ行きます。
    その時に持参するものは次の通りです。(1)病院で受け取った委任払いの用紙(2)健康保険証(3)印鑑(認め印または銀行印)(4)病院の領収書と調剤薬局の領収書 。なお、(4)の病院の領収書はなくても問題ありませんが、委任払いの用紙に病院の住所・電話番号を記入する必要があります。病院の領収書があれば、大抵はそこに記載されているので見ながら転記することができるからです。

    この時ついでに、窓口の方に高額療養費(高額医療費)の計算方法を確認しておいてください(詳細は、上記“ 高額療養費(高額医療費)の計算方法を確認しておく必要があります”の項を参照してください)。なお、病院と区役所の両方で確認する方が間違いがないと思います。

  3. 区役所のテーブルで委任払いの用紙に必要事項を記入します。判らなかったら、区役所の人に聞けば親切に教えてくれます。

  4. 区役所の窓口の人に、委任払いの用紙を渡します。
    その時に、「入院するので」あるいは「通院で自己負担が高額療養費(高額医療費)の自己負担限度額を超えそうなので」と一言付け加えて渡せば理解してくれると思います。

  5. その場で“高額療養費(高額医療費)受領委任払承認通知書”が発行されます。

  6. それを持って再び病院の会計窓口に渡します。

以上で完了です。


■ 忘れてはいけないこと(特に通院の場合) ■

 通院の場合に委任払いの手続きを先に済ませてしまった場合、忘れてはいけない事を書いておきます。

 治療の内容によっては、お薬を処方される場合があります。この時のお薬の領収書の扱いですが、大抵の場合は病院で処方箋を受け取り、お薬は病院の外の調剤薬局で購入することになります。その場合のお薬の金額は上に書いた委任払いとは別扱いです。別途、薬分の領収書を区役所に持っていき、高額療養費(高額医療費)の申請手続きをする必要があります

 お薬の種類によっては値段の高い薬もあるので、これを忘れていると損をします。

 逆に、入院時は病院内でお薬が処方されるから領収書にはお薬代込みの金額が出てくるので、黙っていても薬代を含めた合計金額が委任払いの対象となります。

 入院している時にドクターとお話をして、退院後の通院時に必要なお薬も入院中(退院直前)に病院から受け取るようにすれば得することになります。やりくりの範囲内なので、悪いことではないと考えます。


■ この制度が利用できるのは“支払が困難な方”ですが、 ■

 ひとこと付け加えておきます。自治体のWebページやパンフレットでは、この制度の説明として

支払が困難な方については、国民健康保険が加入者にかわって自己負担の限度額を超えた分を医療機関に支払いをする制度」

と書かれています。

 しかし、“支払が困難な方”の定義はありません。つまり、「医療費が高いなぁ。困ったなぁ」と思った人が“支払いが困難な方”と解釈します。

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